トラヴァイユ それいゆ
「トラヴァイユ・それいゆ」は、さまざまな作業やプログラムを体験することで、自分との付き合い方を知り、自分自身のこれからを考えていく場所(就労継続支援B型)です。
「トラヴァイユ」とは
「トラヴァイユ」は、フランス語で“仕事”“働くこと”という意味。
「トラヴァイユ・それいゆ」がめざす「はたらく」は、一般の企業に雇用されることだけをゴールとは考えていません。
2020年に世界中で巻き起こった新型コロナウィルスのパンデミックは、世の中にある仕事、働き方、雇用形態など「はたらく」にまつわる前提や価値観にたくさんの変化をもたらしています。
『私にとって“はたらく”とは?自分に何ができるだろう?どんな働き方なら、自分を生かせるだろう?…』
そのような問いについて、実際にプログラムや作業に参加し、身体を動かしながら、いっしょに考えていきませんか?
「トラヴァイユ・それいゆ」は、どんな就労継続支援B型なのか
札幌市内には、精神疾患(発達障害を含む)のある方を中心とした「就労継続支援B型」が約300カ所にも及び、それぞれに特色があります。
NPO法人リカバリーは、もともと被害体験をもつ女性の福祉的支援をミッションとして活動をスタートしました。そのため、活動スペースは「女子部」と「男子部」に分かれています。
トラヴァイユでは、多様な人の中で、さまざまな体験をとおして自分を再発見していくプロセスを大切にしています。
- カフェでのお弁当づくりや施設外就労先で行う農作業、外部企業からの委託作業。
- 依存症のメンバーを対象としたミーティングなどのグループワーク。
- アートで表現することや、手しごと、ものづくりを体験できる創作活動。
- 自分の身体に意識を向けて、みずから整えていく方法を学ぶボディワーク。
こうした多彩な作業やプログラム、そして、「トラヴァイユ」に集うメンバーの中で過ごす空間や時間を通して、自分との付き合い方を知り、ひとりひとりが自分にとっての「はたらく」をじっくり、ゆっくりと考えていく場所です。
利用にあたって、どのような目標(テーマ)を設定するかは、メンバーによってさまざまです。
「できるだけ急いで一般の企業に就職したい」「とにかく多くの時間を作業に費やしたい」「生活のために工賃を稼ぎたい」という条件を第一にされている方には、物足りなく感じるかもしれません。
令和2年度の工賃平均月額は「10,354円」となっています。
ご関心のある方は、まずは見学へいらしてください。施設の雰囲気や活動のようすをご覧いただき、お困りごとやご希望に沿って、ご利用について具体的なイメージが描けるようにご案内いたします。
仕事の内容
委託作業
”丁寧に、誠実に”をモットーに、外部の企業から委託を受けた内職作業を行っています。(主にフェイクグリーンの土台となる苔つけやダイレクトメールの発送、ポスティング作業)
作業を通じて、メンバーそれぞれが自分の適性や持ち味を発見するとともに、体力、気力、集中力など、その人に合った”労働力”の土台づくりができるような機会を提供しています。
指示を正確に理解すること、決められた時間の中で作業に取り組む、不調なりに実践する、など、メンバーがそれぞれの目標に取り組めるよう、工夫をしています。
Cafe Solei(カフェ・それいゆ)
Cafe soleilでは、トラヴァイユ・それいゆに通所しているメンバーやスタッフの昼食提供、近隣の事業所やクリニックからご注文をいただいて、日替わりのお弁当を作っています。
「はたはた倶楽部」で収穫されたとれたての野菜をふんだんに使い、栄養満点で毎日食べても飽きないお弁当です。
また、ひとり親世帯のご家庭にお弁当やオードブルをお届けする社会貢献活動にも取り組んでいます。お弁当作りを通して、仕事の楽しさや充実感を経験できることを目指しています。
「大福屋ひかり」さんとコラボし、コーヒースタンドを運営しています。「珈琲淹REFINED」さんで焙煎・ブレンドしたコーヒー豆で美味しいコーヒーを淹れています。
創作&samasama
「創作」はふたつのことを目的としています。①まだ言葉にならないものを、色や形で“表現すること”、②さまざまな“手しごと”を、魅力ある一品として作り上げること。
障害特性のために「奥行き」がわからない、パターン通りに作るのが苦手など、作品には辿り着かないこともしばしばですが、私たちは、そうしたプロセスもまた大切だと考えています。
「Sama-Sama」はインドネシア語で“どういたしまして”という意味。大量に溜め込んだスワロフスキービーズのコレクターが、メンバーだったところから始まったプロジェクトです!
現在は作り手がそれぞれの場へと「卒業」してしまい、ピアスタッフ2名で製作を継続しながら、新しい作り手を絶賛大募集しています。
はたはた倶楽部【施設外就労】
当別町ファーマーズガーデン・びとえでの畑作業を4月~11月にかけて行います。
農園ではベリー類の果樹が多く,庭園には豊富な種類の花・ハーブも育てらています。
作られた野菜類はそれいゆcaféのお弁当材料として加工されています。
多くの工程を手作業で行い,無農薬/低農薬で育てられた野菜たちを育てています。
今年からはソーシャルファームプロジェクトが始動しました。
それいゆの新たな取り組み~ソーシャルファームプロジェクト~
ミッション【あらゆる人の“サードプレイス”(第3の居場所)を目指して】
さまざまな人たちが出会い,自分のペースで農業に参加しながら「安全で美味しいものづくり」に関わる事の出来る何度でも訪れて体験したい場づくりを目指します。
①農業体験~生きた作物に触れる,学ぶ,育てる,食べる事で環境と自分が循環している体験を目指します。
②安全な食品の提供~それいゆで育てた無能/低農薬の食材そのものを,あるいは加工品を提供します~
③働く場として農業の可能性~コロナや様々な理由から働く場を失った方へ農作業を一つの選択肢として提案~
通所までの流れ
1.お電話(011-374-6014)にて直接ご連絡いただくか、お問い合わせフォームに必要事項を入力してください。見学の日程調整を行ないます。
2.見学にいらしてください。スタッフが、作業やプログラムの内容や、施設の概要をご説明します。その際に、利用についてのご質問をお受けしたり、利用の目的などをうかがいます。
3.実際に作業やプログラムを1日体験(無料)してみてください。
4.正式に通所をご希望された場合、お住いの区、市町村の窓口にて「障害者福祉サービス受給者証」の申請が必要になります。ご自身で手続きを行なうことが不安な方は、スタッフがご相談に応じます。
5.受給者証がお手元に届きましたら、いよいよ通所開始です。