『障害をしゃべろうー下巻』インタビュー・構成 里見喜久夫(青土社)が出版されました

 この本は、大嶋が「Cafe Soleilの窓から」という連載をしています、雑誌『コトノネ』の里見編集長による「ぶっちゃけインタビュー」を書籍化したものです。毎回様々な領域の達人を里見さんが訪ね、その方の専門領域に関するお話を伺うというものです。かくいう私もこのページが大好きで、毎回楽しみにしています。というのも、インタビューイーの多くは障害とか福祉のこととは全く違う領域の方が多いにもかかわらずインタビューを読み進めるうちに、ハッと気づくのです。対話のなかに、私たちが毎日付き合っている障害を抱える人たちの現実を照らし出す「大事なこと」がある。里見さんはこれを「想定外の叡智」と呼びます。

 下巻が出版されるにあたっていくつかのインタビューを追加したいというのですが、そのうちの一つが大嶋でした。わたしはまさに病いや障害を抱える人たちと30年以上を共に生きてきたものの、「想定外の叡智」どころか面白みはない。自分でも狭い世界で生きてきたと思うからです。わたしでいいのかなと思いながらもインタビューはオンラインで行われました。振り返るとあっという間の時間でしたね。下巻は10月19日に全国の書店に並びます。

 他にも沢山のインタビューが掲載されているのですが、本当にどれも面白い。障害というとひどく狭い領域のことのように、わたし自身もどこかで捉えていたように思います。そんな思い込みをこの一冊は見事にひっくり返してくれる。手に取っていただけたら嬉しいです。

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